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★ スクリーン印刷の作業工程

お客様からデザインをお預かりしてから、それが製品へと生まれ変わるまで。

スクリーン印刷の作業工程を簡単にご説明いたします。

デザインの決定

 

お客様より大切なデザインをお預かりします。

尚、データでなく原画を使用する場合、

その原稿は原則として返却いたしかねますので、

あらかじめコピーなどをご準備下さい。

 

色と色数(版の数)の打合せ

 

お客様のデザインを元に、印刷で使用する色とその数を決めていきます。

色の指定をして頂く際には、市販の色見本や、

お客様からお預かりした実際のンプル品などを参考として使用します。

 

※お客様から色のサンプルを頂く際、

  パソコンの設定やモニターの種類により、

  画面上に表示される色と実際の色とで差違の生じる恐れが高い為、

  原則として色のサンプルは実物を確認可能な物に限らせて頂きます。

 

版の製作 1

 

お客様のデザインを下に、印刷に必要な版のサイズと枚数を決めます。

尚、使用する色ごとに製作する版の内容も変わる為、「色数=版の数」

となります

 

※「色の数=版の数」となりますが、

  それは「一度の印刷で使用する色(版)の数」という意味です。

  例えば「黒×グレー」の2色刷として2枚の版を製作した場合、

  同じ版を使ってインクの色を変えれば「赤×青」の2色刷にする

  ことも可能になります。

版の製作 2(版へのデザイン転写)

 

デザインを各色ごとに分解し、それぞれに合わせた版を製作します。

昔は専用の乳剤や水溶液などを使って版を加工していましたが、

現在では水溶性の感光液(光に反応して固まる溶液)を版に塗布し、

その必要な箇所(印刷したい部分)にだけ光を当てて、

インクが透過する所とそうでない所を分けます。

この方法により、かなり精密なデザインの印刷も可能になります。

また、デザインを最初から最後まで反転させずに版へと転写させる為、

デザインの細部や文字などのミスも印刷前に発見しやすくなります。

版の製作 3(版の洗い)

 

感光液を塗って加工した版を強烈な水流で洗うことにより、

印刷に必要な部分からのみ感光液を除去してデザインを露出させます。

細部の欠けやデザインの間違いなどが無いかを改めて確認した後、

これを乾燥させれば版の完成となります。

 

※左の写真で透けている部分が印刷範囲、薄い緑の部分が不要範囲です。

 その耐久性(使用可能回数)は大量印刷でも信頼の置けるものですが、

 版の性質上、限界はあり、またデザインによってもそれは変動します。

インクを用意する 1(基本の色決め)

 

必要な色数の分の版を製作したら、

指定された色や加工の種類に合わせてインクを決めます。

インクは同じ色名でも製造元により違いのある場合も多く、

何種類ものインクの中から最も適したものを選びます。

また使う生地の種類によっても適したインクは変わります。

インクを用意する 2(色の準備)

 

使用するインクの種類やメーカーを決めたら、

実際に印刷作業へ入る為に色を準備します。

単色刷や2色刷などの条件でも、複数枚に印刷する場合は、

生地の色に合わせてインクの色を変えることも可能です。

尚、その際に同じメーカーのものを選ぶ必要はありません。

インクを用意する 3(調色)

 

既製品のインクの中に適した色が存在しない場合、

或いはさらに近似色を作りたい場合など、

インクを混ぜて調色をします。

色は混ぜれば混ぜるほど“暗く”なる為、

職人が長年の経験を基にその目で確認しながら調整します。

 

インクを用意する 4(特殊インク)

 

インクは使う色や生地の材質だけで決められるものでなく、

他にも様々な加工を目的として使い分けられます。

例えば顔料に細かな粒子を混ぜ込んだインクを使ったり、

インクの代わりに加工用の接着剤を刷ったりもします。

また敢えて通常はその生地に適さないインクを使い、

最終的な加工に利用する技などもあります。

印刷 1(印刷対象の固定)

 

プリント加工を施す対象(Tシャツやその他の衣料品など)を、

専用の台に位置を確認しながら固定します。

ただし、この台に収まりきらないほどサイズの大きなものや、

反対にとても小さなものなどに関しては別の作業台を使います。

また、まるせんプリントでは布に限らず革や紙などへの印刷も可能です。

印刷 2(印刷対象をまとめて準備)

 

印刷する対象が複数ある場合、印刷を開始する前に、

色やパターンに合わせてあらかじめ準備をしておきます。

先に揃えておくことで、

完成品ごとの印刷のズレなどが生じるリスクを減らします

印刷 3(版の位置と印刷する場所を確認)

 

実際に対象の上に版を重ねて印刷位置を確認します。

特に「S・M・L」などサイズ差があるTシャツや服の場合、

それにより大きさも変わる為に位置調整が重要になります。

また刷る色の数が増えれば増えるほど、

この作業をより慎重に行う必要性も増していきます。

印刷 4(擦り・刷り)

 

対象に合わせて版の位置を決めたら、いよいよそこへインクを載せます。

インクを刷る際は、版に載せたインクを専用のヘラで擦ることにより、

版の透過部分からインクを押し出して下にある対象へインクを写します。

この時、デザインに合わせてヘラを滑らかに動かせるよう、

基本的には版を台にロックした上で、

さらに片方の手でしっかりと版を押さえ体と版を固定しておきます。

~必要な色の数の分だけ「印刷 3」と「印刷 4」を繰り返します~

仕上げ 1(プリントの確認)

 

印刷を終えた商品を改めて並べて、色の間違いやデザインの欠け、

サイズの違和感や位置のズレなどがないか、最終確認を行います。

また、さらなる加工が必要な商品はここでピックアップします。

仕上げ 2(特別加工)

 

お客様のご希望によっては、通常のスクリーン印刷に加えて、

ダメージ加工やヴィンテージ加工など、特別な加工を追加で行います。

特にひび割れやかすれ、元々のデザインに合わせた顔料の散らしなど、

敢えて使用感や経年劣化の風合いを生み出すものに人気があります。

 

※場合によって可能な加工とあまり適さない加工がございますので、

 特別加工をご希望のお客様はお気軽に弊社スタッフへご相談下さい。

完成!

 

上記の全ての工程を経て、遂に世界で一つの製品が完成します

 

 

スクリーン印刷は基本的に、その耐久性に優れたプリント技術であり、

大切な一着を長くご愛用されたいとお考えのお客様に適した加工です。

 

出来上がった服や製品を壁に掛けて眺めている時間も楽しいものです。

けれど、【まるせんプリント】ではお客様にそれを単なる飾りとしてでなく、

是非とも実際に着て頂いて、または使って頂いて、

ご自身の“こだわり”が現実の世界を行く楽しさや喜びを肌で実感する、

そんな時間こそをお楽しみ頂く為に、こだわりの手作業を続けております。

 

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