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★そもそもシルクスクリーン印刷って何?

「シルクスクリーン」とは文字通り「シルク(絹)」の「スクリーン(膜)」で、

「シルクスクリーン印刷」とはその名の通り「シルクのスクリーンを使った印刷」です。

 

と、言っても少しイメージしづらいかも知れませんが、実は「シルクスクリーン印刷」の起こりは非常に古く、

そしてまたその技法を用いて生み出された製品はこの世の中に溢れています。

例えば、有名なブランドのデザインがプリントされたシャツ、人気のゆるキャラのイラストがプリントされたバッグ、

日本を代表するスポーツ選手が着ているチームのユニフォームなどにもそれは使われています。

 

では、そもそも「シルクスクリーン印刷」とは何でしょう?

それは上にもある通り、かつては絹(現在ではポリエステルやナイロン製が主流)で細かな編み目のある膜を作り、

印刷したいデザインを元にしてその膜にある不要な編み目(孔)を塞ぎ、それを「版」として使った孔版画です。

 

手順は単純です。

まず、「版」を対象物の上にぴったり重ねます。次に、そこへ目的に合わせて調合した様々な種類のインクを載せて、

専用のヘラ(スキージー)で擦(す)ることにより、塞がれていない膜の編み目から対象物へとインクを押し出して、

版に描かれているデザインを刷(り)ます。

もしかしたら小学生や中学生の頃に学校の図工の授業などで経験された方も多いのではないでしょうか。

それくらいシンプルな技法です。実際、日本にも元々「手捺染」という名前で同様の印刷技法が存在していました。

でも、シンプルだからこそ、とても奥が深いのが(シルク)スクリーン印刷です。

 

スクリーン印刷はその製法上、図柄(デザイン)で使われている色、一色につき一枚の版を使います。

つまり1色の図柄であれば版は1枚、3色であれば版も3枚、5色ともなれば……。

そしてそれらを一枚ずつ“正確に”対象へ重ね、一色ずつ色を刷っては乾燥させて、を繰り返します。

もしも、版が少しでもずれていれば、それはそのまま失敗に繋がります。ましてや図柄が細かければ細かいほど、

その調整は厳しくなります。それに、そもそもインクの調合で失敗していれば、目的の図柄は永遠に再現出来ません。

 

まるせんプリントのスクリーン印刷は全てが手作業で行われます。

それは、そうでなければならない理由があるからです。

 

お客様から託された大切なデザインを可能な限りそのまま再現する為に、熟達した職人の目が必要になります。

製作した版の図柄に間違いはないか、針の穴のような編み目の中に一つでも不備はないか、その目で精査します。

職人の目が数え切れないインクの中から色を選び、場合によってはその場で調色し、版に載せていきます。

刷った色に不備はないか、重ねられた色にズレはないか、実際に仕上がった製品を目で見て確かめます。

 

職人の手もまた大切な道具になります。

大きさも材質も様々な対象物へ一枚ずつ版を重ねて色を載せ、それを実際にヘラで擦るのは職人の手です。

適切な力加減で、必要最小限の回数で、場合によって擦り方を変化させながら、対象物へと色を刷ります。

 

時には何百枚、何千枚と全く同じものに全く同じデザインを刷ることもあります。

でも、たとえ何百、何千枚を刷ろうとも、それを実際に使う人にとっては「一着」の服であり、「一個」の鞄です。

或いはそれがこの広い世界で、その人にとって文字通り唯一の「特別な一枚のシャツ」であることだって………。

 

デジタル全盛の時代、それでもまるせんプリントがずっと手作業に“こだわる”理由は、

今も昔も変わることのなく大切なお客様の“こだわり”を託されている職人のプライドです。

 

時代を超えて受け継がれる技術が、現代に生きるお客様のデザインを今そこにあるものとして未来へと渡す。

シルクスクリーンはその“架け橋”であると、まるせんプリントはそう考えております。

 

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